妊婦さんの悩みの一つと言えば体重管理と言っても過言でははないでしょう。
実際に妊婦健診で接する妊婦さん達からも
- 体重が増えすぎちゃって、、、
- 体重の管理ってよくわからない
- 体重が全然増えないけど大丈夫ですか?
といった声はよく聞かれます。
今回は実際に私が妊婦健診で説明している内容を紹介します。
体重管理が必要な理由
体重が増えすぎると
- 赤ちゃんの通り道である産道に脂肪がつきやすくなる 産道に脂肪がつくと赤ちゃんが出てくるのが大変になる
- 微弱陣痛になりやすくなる 痛いのに産まれないのはとても辛い
- 妊娠高血圧症候群や妊娠糖尿病などの合併症を引き起こしやすくなる
体重が増えないと
赤ちゃんがしっかりと育たず、低出生体重児になる可能性がある。
ただし、しっかりと栄養を取っていても体重が増えない人もいます。食べているのに体重が増えないことは心配しなくて大丈夫。
目標体重の設定について
現在日本では非妊娠時のBMIを元に妊娠期間を通しての推奨体重増加量が算出されます。
https://www.mhlw.go.jp/houdou/2006/02/dl/h0201-3a4.pdf 参照:厚生労働省ホームページより
私の場合
身長164cm 体重55kg なので
55÷1.64÷1.64=20.44
になります。
これで目標体重は分かりましたね!
ちなみに妊娠中期から末期における1週間あたりの推奨体重増加量も明示されていますが。。。
具体的にどうしたら良いのか、よくわからない!!
というのが本音だと思います。
具体的な考え方
妊娠初期(つわりが落ち着くまで)
まずは毎日決まった時間に体重を測りましょう。
できれば
- 裸で着衣による変動の少ない状態
- 寝起きに浮腫みが起きづらい
測った体重は、手帳や、アプリに記録してグラフ化すると変動がよく分かります
妊娠初期は4週間に1回の妊婦健診であるため、体重測定の機会も少ないです。
気づいたら意外と増えてしまっていた、、、
なんてことも。
まずは自身自分の体重の推移を知りましょう!
つわりの時
つわりで食事が食べられなくなると、赤ちゃんは大丈夫か心配になりますよね。
基本的に妊娠初期の赤ちゃんは卵黄嚢という器官から栄養をもらっているので心配しなくて大丈夫!
胎盤が完成する妊娠5ヶ月(16週頃)から、お母さん由来の栄養が必要になります。
つわりの時は食べられるものを、食べられる時に、食べられるだけで大丈夫。
体重が減ってしまうのも気にしないで!
もちろん、重症妊娠悪阻になってしまう方もいるので、あまりにも症状が辛い時には健診先の医師に相談しましょう。
つわりが落ち着いたら
つわりが落ち着いたら、栄養バランスを整えた食事を意識しましょう。
詳しい栄養のことはまた後日。
体重は引き続き測り続けましょう。
妊娠30週頃からの特徴
空気を食べても体重が増える!
理由は
- 胎児の成長が著しくなるお腹の中で急成長
- 妊婦さんが産休に入る時期活動量が減る事で体重が増えやすくなる
なので
散歩やマタニティヨガなどでを動かすことが大切。
これは分娩や産後に向けて体力をつけておくことにもつながります。
知っておきたいポイント
妊娠中に増加する体重のうち
- 赤ちゃん約3kg
- 羊水約500g
- 胎盤約500g
- 母体の血液などの増加1.5kg
合計6.5kgはすでに必須の増加です!!
妊娠期間を通して増加して良い体重の約半分はすでに増えることが前提となります。
体重は増やそうとしなくても自然に増えます!
日々測定した体重を見つめ、増えすぎた時には少しセーブしたり、運動したりして増えすぎに注意しましょう。